ラスベガスからブライスへ:運転かツアーか
ブライスキャニオンはストリップ地区から車で約4時間。ザイオンは、そこへ向かう景色のいい道の途中にあります。両方を見ると、1日の走行距離はおよそ885km。本当の問題は、その距離を自分でハンドルを握って走るのか、運転を誰かに任せてバンの座席で過ごすのか、です。このガイドでは、時間とお金を天秤にかけます。
道は1本、行き方は2通り
ラスベガスからのブライス日帰り旅行は、どれも長い道のりの先に2つの公園が待っています。レンタカーでもツアーのバンでも、走る幹線道路はほぼ同じ。違うのは、帰り道で気を張っていなければならないのが誰か、そして途中の時間の使い方をどれだけ自分で決められるか、です。この2点をはっきりさせれば、たいてい答えは自然に出ます。
距離と時間
- ラスベガスからザイオン。約260km、2.5〜3時間;
- ザイオンからブライス。約135km、およそ1.5〜2時間;
- ラスベガスからブライスへ直行。約425km、4時間ほど;
- 1日で両方の公園。およそ885km、運転だけで9〜10時間。しかもこれは、まだ一歩も歩いていない段階の話です。
さらに時計もずれます。ユタ州は山岳部標準時で、太平洋標準時のラスベガスより1時間進んでいます。行きで1時間失い、帰りに取り戻す計算です。ブライスで17:00の日の入りは、ストリップ地区の時計では16:00。ラスベガス時間で計画を立てたドライバーは、予定より1時間遅れてリムに着くことになります。
区間ごとのルート
ルートはI-15を北へ進み、ほどなくVirgin River Gorgeへと下ります。アリゾナ州の一角を短く抜ける区間で、両側に断崖が迫ります。その先でSt. Georgeを通過。主要2ツアーはどちらも行きと帰りにここで休憩します。そこからUtah 9を東へ進むとザイオンです。
公園内では、道はつづら折りを上ってZion-Mount Carmel Tunnelへ向かいます。岩を貫く1.8kmのトンネルで、1930年に開通しました。当時の車に合わせて造られたため、大型車は誘導が必要で、通行料もかかります。National Park Expressが、掲載情報で「トンネル向けに設計された」とうたう特注のSprinterを使っているのはそのためです。トンネルの東側では、格子模様の砂岩Checkerboard Mesaを過ぎてUS 89に合流します。89号線を北へ、続いてUtah 12を東へ進むと、最後の区間でRed Canyonを抜けます。赤い岩をくり抜いた短いトンネルを2つくぐり、ブライスの台地へと上っていきます。

ツアーなら同じ道をこう走る
National Park Express(約219ドルから)では、15のホテルのいずれかにバンが迎えに来ます。早いところでは朝4:40頃にピックアップがあり、ツアーはTreasure Islandを5:15に出発します。予約後に催行会社へ連絡しない限り、送迎場所はTreasure Islandになるので、予約したその日のうちにメッセージを送っておきましょう。戻りは約13時間後で、運転はすべてガイドが担当します。
MarVit Tours(約229ドルから)は、ストリップ地区とFremont Street周辺の200以上のホテルで送迎します。掲載情報でも口コミでも、出発は朝6:00〜6:30頃。送り届けてもらえるのは12〜14時間後です。出発が遅めなぶん早起きは楽ですが、冬は2つ目の公園で使える日照時間が短くなることもあります。
トンネルに合わせたサイズのSprinter
National Park Expressは、ザイオンのトンネル向けに造られたバンで885kmの全行程を走り、フードゥーを見下ろす場所でピクニックランチを用意してくれます。料金は約219ドルから。前日まで無料でキャンセルできます。
運転を選ぶ理由
車があれば、日帰りツアーでは手に入らないものが手に入ります。近くに泊まれば、日の出の時間にリムに立てます。日の入りまで残って、遅い時間に帰ることもできます。長めのトレイルも歩けるし、光がきれいなときにはいつでもRed Canyonで車を停められます。2つの公園の時間配分も自分しだい。ザイオンを重視したい人には、これが大きいはずです。ブライスの近くで1泊すれば、全体がゆとりのある2日間になります。どう変わるかはブライスに1泊するで紹介しています。リム沿いの立ち寄り先を計画するなら、展望ポイントとトレイルのガイドをどうぞ。
グループなら、お金の面でも車が有利です。入園料は7日間有効のチケットが1公園につき車1台35ドルで、ガソリン代も4人で割れます。
運転を避けたい理由
最大の理由は疲れです。朝5時に出発し、標高の高い場所で何時間も歩いたあとでも、ラスベガスまでの帰り道はまだ4時間以上。しかも暗い田舎道を走ることが多いのです。冬は標高2,400mを超えるリムに雪が残ることがあり、そうなるとUtah 12やザイオンの道路は流れが遅くなり、凍結もしやすくなります。乾いた州間高速道路とはまったく別物です。夏には人気の展望ポイントの駐車場が満車になることもあります。
海外からの旅行者は、ゲートで二重に払うことになります。各公園で車1台35ドルに加え、16歳以上の非居住者には1人100ドルの追加料金。250ドルの年間パスのほうが得になるのはどんな場合かは、公園入園料と非居住者向け追加料金で計算しています。
距離の分け方はほかにも
EXP Tours(約249ドルから)は、MarVitと同じく各公園約2時間のスタイルで、参加者は最大13人。ガイドは3か国語に対応していて、そのなかにはポルトガル語も含まれます。弱点はランチが自己負担なことと、掲載されている口コミが18件しかなく、実績がまだ浅いことです。
3日間の余裕があるなら、Empire Vacationsの3日間ツアー(約590ドルから)も候補になります。ミニバスでLuxorを出発し、ホテル2泊で4つの公園をめぐります。ブライスとザイオンに加えて、グランドキャニオンとアンテロープキャニオンも訪れます。弱点はペースの速さ。各公園の滞在は数時間で、毎日長距離の移動があり、食事は別料金です。
あなたに合うのはどっち?
- 運転に自信のある2人組で、予定にゆとりがある。運転がおすすめです。できればブライスの近くで1泊を;
- 運転する人が1人だけで、日帰り。ツアーにしましょう。睡眠不足のまま10時間ハンドルを握ることこそ、どのトレイルよりもこの旅の危険な部分です;
- 冬の日程。ツアー寄りで考えましょう。どちらのツアーも通年催行で、代わりのプランも用意されています。雪や日の短さについてはブライスの季節ガイドで解説しています;
- 予算重視の4人グループ。たいていは車の勝ちです。すべてのツアー料金と並べた比較はブライスキャニオン日帰りツアーの料金でどうぞ。
どちらで行くにしても、ザイオン立ち寄りのガイドを読めば、1日のうちザイオンで過ごす時間に何を期待できるかがわかります。旅の終点、寒いリムに備えるならブライスの持ち物リストをどうぞ。